「やる気」と「自信」のメカニズム(1)

 

 元旦の記事で、「今年の抱負のうち、一番難しいけど、私があえて挑戦しなくてはならないのが『自信を取り戻す事』である。」という話をしました。

 

 男性更年期障害障害(LOH症候群)の様々な症状の中心にあり、一番根深いのが「自信の喪失」です。それに関係していると思いますが、「やる気」を失う事も、典型的な症状です。

 

 私の場合、最初に「やる気の喪失」が来て、それが日常的になると、自分が「無気力」になっている事にそれとなく気付き(心の中では何とかしなくては、といつも焦っていましたが)、それも上手く行かなくなると、最終的に(恒常的と言ってもいい、先の見えない、終わりのない)「自信の喪失」に突入しました。この一連の士気低下が起こったのが、男性更年期障害(LOH症候群)と診断される5年~7年前で、そのあと、「自信の喪失」の程度も「やる気」の低下も年月を追うごとに悪化して行きました。今になって考えると、私の血中の男性ホルモン(テストステロン)値の急激な低下が、「自信」と「やる気」の急降下と密接に関係しているようです。

 

 1年半前からLOH症候群の治療を受け初めてから、身体面(筋肉量・骨密度・姿勢・血圧など)は大分改善し、下がり続けていた血中の男性ホルモン(テストステロン)値も昨年8月末に(治療を受け始めて1年ちょっと過ぎた頃から)やっと上昇に転じました。今でもテストステロン値はまだまだ低いまま(重症の 診断基準値である 8.5 pg/cc の半分程度)ですが、半年以上ほぼ放ったらかしにしていたこのサイトに、自分が得た情報を(自分の学習・情報整理も兼ねて)載せるだけの「やる気」は戻ってきました。しかし、仕事を昔のようにバリバリこなすには、まだまだほど遠い「やる気」の量ですし、「自信のなさ」は相変わらずひどく、それが「積極性のなさ」に繋がっていると思います。

 

 つい最近になって、自分の「やる気のなさ」や「積極性のなさ」は 心理学的な理屈ではなく、実は「勇気のなさ」や「度胸のなさ」(つまり私の現状の根本的な問題である「自信のなさ、自信の低さ」に派生する性向)を単に反映しているだけなのだ、と考え、ついには確信するようになりました。そうやって自分を変えようと(出来ないながらも 自分なりに)毎日努力をしている過程の中にいます。自分の考えている事を他人に面を向って話す事は まだ出来ませんが、そうやって自分の問題の「最大原因」(=自信の喪失)を常に意識するようになったせいか、こうやって(匿名のままであれば)自分の意見を ある程度書くことは出来るようになりました。

 

 この「やる気」「積極性」「気力」といった性向は男性ホルモン(テストステロン)の分泌量・血中の濃度と深くかかわっていますが、脳の状態にも深く関与しています。男性ホルモンが低下するとストレスを跳ね返す力が無くなるので、脳神経細胞が抗ストレスホルモンであるコルチゾルによって衰弱・死滅したり、また鬱になると脳が委縮するため(正確にいうと、加齢による脳の委縮が加速するため)、認知力が落ちたり、気力も低下します。ちなみに、健常者でも40歳を過ぎたあたりから脳の委縮が(MRI画像でもはっきり解る程度に)始まり、さらにアルコール摂取の多い人や、アルツハイマー病・パーキンソン病など脳神経関連の疾患を発症した場合はさらに脳の委縮がひどくなります。しかし、最近のココナッツオイルの記事にも書きましたが、壊死してしまった脳神経細胞は別として、弱った脳細胞は栄養・運動などにより回復しますし、神経細胞のシナプス結合やネットワークの密度は運動・脳トレなどにより改善できるため、脳の委縮は抑える事が出来ますし、海馬など、部位によっては年を取っても脳の容量を成長させることが出来ます。

 

 私は2012年の夏に自分が 男性更年期障害(LOH症候群)を患っており、しかも重症であると解ってから、怖さや焦りもあって、栄養・睡眠に更に気を付け、運動も もっとマメに 中味も吟味してするようになりました。また、認知力が数年前に比べて大分落ちている事が(LOH症候群と診断されてから4~5か月後に)解り、ゲーム形式の脳トレをアメリカの会社 Lumosity のサイトを通じ、オンラインで毎日のようにしていたら、計算力やワーキングメモリーなど、短期間のうちに大分回復しました。ちょうど1年近く前に大分回復したので、脳トレをあまりしなくなり、脳年齢などのスコアも最近(たまに脳トレゲームをすると)少し落ちてきているので、また習慣づけようと思います。一回1分位、一番長い物でも3分位の物を1日に、出来れば早朝に5ゲームやり遂げるのが理想らしいですが、忙しいとついつい忘れてしまい、思い出した日でも一日1~2ゲームで終わってしまいます。

 

 この脳トレについてはまた別に記事を書きますが、私はこの脳トレによって脳機能が昨年の1月末位から大分戻ってきました。かなり効果があったのですが、「やる気」「積極性」というよりも「自主性」がなかなか戻って来ませんし、いまもその状態が続いています。他人に依頼された仕事は出来るのですが、

 

「自分だけで考えて企画し、自分のためにする仕事が、どうも後まわしになってしまうためか、なかなか始められない、続かない。」、

 

「途中で(今までの経緯、進行状況さえも)忘れてしまい、また1から始めなくてはならなくなってしまう。」、

 

といったことを事を繰り返しています。「解っているのに出来ない」、とはこの状態です。自分にしっかりした「軸がない」状態が続いているのです。ここでいう「軸」とは、『太さ』など、しっかりした安定感や自信がない事もさしますが、軸が本来あるべき『定位置』『ホーム・ポジション』がない、と最近になって(LOH症候群であると診断されて1年半も経って)ようやく気付きました。この「気付きの遅さ」が自信のなさ、脳機能・認知力の低下を反映しているのかも知れません。しかし、遅くとも根本的な問題に「気付いた」という事は、年末年始の休暇中に自分の病気の根本的な問題や対応策について、自分の心と真正面から向き合い、じっくり考えた成果だと思います。

 

 この「軸の『定位置』がない状態、『定位置を見失う』状態」を説明しますと、例えば仕事の場合を例にとってみます。職場で他人から依頼された仕事については、人並みにこなしているつもりですが、仕事の内容・依頼人・場所が変わると軸がいつもずれてしまい、自分のホーム・ポジションになかなか戻れない。戻っても直ぐに外れてしまう、といった状態が、今でも起こっています。これは職場に限らず、自宅に仕事を持ち帰った時でも起きてしまいます。なぜこうなるのか、LOH症候群と診断される数年前(つかれ、だるさ、集中力の低下など、男性更年期の症状が毎日はっきりと表れるようになったころから)ずっと考えていたのですが、究極的には「自信のなさ」「自分自身の事、自分のプロジェクトの優先順位の低さ」だと思います。

 

 そこで、今回の年末年始の休暇中から、解決策になりそうな物(少なくとも対応策として効果のありそうなもの、時間を費やすだけの価値があるもの)をいろいろと考え、結論を出しました。

 

 それは、「自信を取り戻す」という心理的な挑戦にも毎日取り組む、という事です。

 

 「積極性」や「行動力」をもたらす男性ホルモン(血中のテストステロン値)が回復するのを待ったり、脳の認知力の回復を地道な努力を続けながら待つ事はもちろん大事ですが、これらは回復の兆しが検査・テストの数値として表れていますから、きちんと続けてさえいれば、あと1年かかろうが、2年かかろうが、長期的には今よりも大分回復するはずです。

 

 ただ、私の場合、今もテストステロン値がかなり低いままですし、健常者でもテストステロン値は10月に値が一番高く、秋・冬を通じて下がり続け、3月に最低値になる、という年サイクルを繰り返しています。このため、テストステロン値の低い(更に低くなる)この時期に、自分の自信(self esteem)に関して何もしないと、自信や勇気・やる気は(少なくとも3月までは)どんどん下がって行くでしょうし(実際昨年もそうでしたし、下がり方が半端ではありませんでした)、その後 身体機能やホルモン値は回復したとしても、自信が追いつくのは、それよりも大分後になる気がするのです。

 

 昨年の1年間、「自信を取り戻そう」と人気の新刊の書籍を読んだり、サブリミナルの音楽を聴いたりと あれこれ試しましたが、どれも上手く行来ませんでした。

 

 今お世話になっている担当医の他に、心理療法士にカウンセリングを定期的に受ける事も考えましたが、私の場合、運動や抗うつ系のサプリなどを使って鬱にならないように気を使い、仕事も休まず続けられていますし、心理療法士に関して、私の周りには賛成する人は誰もおらず、断固と反対する方も居ます。お金がかかる割には、心理療法のカウンセラーとの相性などもあり、1年、2年とかけても結果が出ない場合があるからです。NLP(神経言語プログラミング)など 認知行動療法の進展・ハイテク化(EMDRの導入)など、治療の現場は最近良くはなってきているらしいですが、ネットでNLPを探すと、資格を持った心理療法師だけでも膨大な数になるので(しかも最近は若い人を中心に、日本国内で簡単にNLPの資格が取れるらしいので)、NLPであろうとも、私は試すのにはまだ躊躇しています。

 

 そこで考えたのが、数年前より精神的にも、認知力も弱くなっている私でも出来る方法で、「やる気」や「自信」を高める手法を用いる事です。結論から言うと、

 

「男性更年期(LOH症候群)になる前に自分が試して、非常に効果のあった物(良い効果が長く強く続くことを自分で実感した事がある物)を用いる事」

 

です。

 

これなら自分が以前に学んだ事なので、新しい手法を学ぶ必要がなく、ただ実践するだけです。その手法というのが、一般に

 

サイコ・サイバーネティックス

(psycho-cybernetics)

 

と呼ばれるものです。

 

Psycho-Cybernetics
クリエーター情報なし
Pocket Books
潜在意識が答えを知っている!ポケット版
クリエーター情報なし
きこ書房

 

 サイコ・サイバーネティックス は 日本でも人気があり、ここ数年良く知られるようになった手法 ですが、アメリカでは文化として日常生活からビジネスにまで染み込んでいます。

 

 もともとアメリカの整形外科医マクスウェル・マルツ氏 が1960年代に 自分が 自信・幸福感を持たない患者に対してカウンセリングを行いながら整形手術を行っていた際の経験に基づいて実践的に開発したのが始まりで、彼の顧客や、講演者としても全米中で有名だったマクスウェル・マルツと面識のある有名人(起業家、サルバドール・ダリ のような芸術家、ジェーン・フォンダ などの女優)を中心に口コミで 広まっていきました。

 

 その後、上記の本 Psycho-Cybernetics (邦題:「潜在意識が答えを知っている!」)が出版され、知識層の間で 自分が自身に対して潜在的に持っている自己イメージの良し悪しや 長期的な目標が、日々の 充実感・やる気 から社会的な成功までを支配している、という概念が浸透しました。

 

 その後、脳医学や脳と心理との関係に関する研究が進み、1990年頃から サイコ・サイバネティクス理論の有効性が医学的・科学的見地から見直され始め、一般の人々の間にも急速に広まっていきました。冒頭のビデオにある Tony Robbins 氏など、有名なモチベーション・トレーナーが 先述の神経言語プログラミング(NLP)の手法と共に取り入れ、一般の人にも解りやすく自己学習出来る本や教材を出版し、次々とベストセラーとなりました。テニスの アンドレ・アガシ 以降の世代の有名スポーツ選手たちから、ヒュー・ジャックマン などの ハリウッド俳優・セレブ、過去20年位の米国大統領(当選者・候補者ともに)を含む政治家までが取り入れている(Tony Robbinsonなどの専門家から個人レッスンを受けている)、というものです。科学系の小説家の マイケル・クライトン が Tony Robbins の本・教材を使って独学し、自信を付けてから小説「Jurassic Park」を書き上げた話は有名です。

 

 私は(もう10年前ですが)自分が仕事でもプライベートでも絶頂期だった頃、この Tony Robbinsさんの教材(本、オーディオブック、ビデオ)を買って学び、今では考えられないほど(普通の人以上に)全てにおいて積極的で、力がみなぎっていました。その自信や、自分の良いイメージが数年に渡る慢性・過多な ストレスで負のイメージに塗り替えられてしまい、どん底までの自信喪失に至ったわけです。特に、私のように男性更年期(LOH症候群)を発症してしまうと、男性ホルモン(テストステロン)の低下によって、自己像のイメージの塗り替えも、自信喪失も加速してしまいますし、上記の本の中では、潜在意識の中にある自己イメージの良し悪しで、その人の「やる気」・「勇気」が決まってしまい、究極的には「仕事の出来るか出来ないか」に大きな差が出るようになってしまうそうです。

 

 

 昨年一年間のトライ&エラーで何の進展もなかった今、10年ぶりに サイコ・サイバーネティックス理論による自信復活のトレーニングを再開しようと思います。本来、元旦からなのでしょうが、風邪で1週間ダウンしていたので、先日やっとジムに通えるようになってから、行き帰りの電車の中やジムでの運動中にサイコ・サイバーネティックスの本を読んだり、オーディオブックを聴くようになりました。最近このサイトに連続して記事が載せられるように(元気に)なったのも、効果の表れもしれません。

 

 サイコ・サイバーネティックス理論の基礎や関連書籍、Tony Robbins 氏の教材 などについては、シリーズ続編でお伝えしますね。もちろん、経過報告(私の精神面・心への効果、積極性の変化・自信の変化)などについてもお知らせします。

 

2014年1月18日(土)に掲載