男性ホルモンの分泌量と健康との関係

 

 男性ホルモンというと、男子の体の発達に必要なだけでなく、成人男性の男らしさ・積極性・闘争能力の象徴といったイメージがあります。しかし、男性だけでなく、女性の体も男性ホルモンを分泌し、男女ともに必要不可欠なホルモンです。例えば、陰毛の発達や性欲は男女ともに男性ホルモンによるものです。逆に、男性の体も女性ホルモンを分泌し、髪の毛の発達は男女ともに女性ホルモンによるものです。

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 また、男性ホルモンの分泌が多いと、男女ともに押しが強く、積極的・強気になり、他人を支配しようとします(良い意味で、リーダーシップを発揮し、管理職などに向きますが、分泌が多すぎたり感情のコントロールが効かなくなると、攻撃的になったり、わがままになります)。逆に、男性ホルモンの分泌が少ないと、男女ともに弱気な性格になり、他人(特に男性ホルモンの分泌の多い人・優勢な人)に従順になるどころか、他人に付け込まれ 支配されたり、からかい・イビリの対象にされてしまいます。また、男性ホルモンが少ない人は 押しが弱いので、こういた状態が長く続くと、学校・職場などで他人に利用されやすく、必要のない時は仲間外れにされたり、悪くすると、イジメの対象になってしまいます。

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 男性ホルモンの効能を箇条書きにすると、以下のようになります。

 

体への働き

 ●筋肉を肥大させ、力強く逞しい体を作り、体脂肪を減少さ

 せる(脱メタボ効果)

 ●骨髄に働いて赤血球を作る。

 ●悪玉コレステロールを低下させる。

 

脳・心への働き

 ●認知力・記憶力・判断力を高める。

 ●積極性、冒険心、チャレンジ精神を作る。

 ●(身体的・心理的な)忍耐力を上げる。

 ●ストレス(身体的・心因的なもの)を跳ね返す。

 ●ポジティブに物事を考える。

 ●ムード・気分を良くし、安定させる。

 ●嫌な出来事を気にせずに忘れさせる。

 ●強い意志を作る。

 ●意思決定を促進し、リーダーシップを発揮しやすくする。

 

 男性更年期だけでなく、鬱(うつ)を患うと、男性ホルモン(主なものがテストステロン)の分泌が低下するため、上記の身体的な機能や脳・心の機能が低下するのです。特に重症の男性更年期である LOH症候群の場合、30代(中には20代)でも男性ホルモン値が急に低下するため、上記の心身・脳の機能が急に衰弱し、それまでの生活・仕事を遂行するのが急に厳しく、困難になります。中には休職・退職をされたり、ひどいうつ病の症状を伴う方もいらっしゃいます。上の症状が当てはまったら、「年のせい」と片付けるのではなく、男性更年期外来のある病院で早いうちに診察してもらうべきです。

関連サイト

 

大東製薬工業

http://www.daito-p.co.jp/reference/androgen.htm