人間関係のストレス: 男性ホルモンの関与

 

 

 男性更年期障害(特にLOH症候群)の一番の原因はストレスが原因であることは良く知られていますが、その具体例についてはなかなか報じられません。この疾患の権威の堀江先生の御本やターザン誌の記事など、よく見かけるのが「中間管理職」としての職場でのストレスで、これが原因で40代に(50代よりも)LOH症候群を患う人が多い、という事です。また、ターザン誌の場合、更年期に入った、人気漫画家の 赤星たみこ さんが、(彼女の更年期の症状がひどく、”ダメ夫” に八つ当たりしていたため)夫が一年以上罵声や嘲笑誹謗を日常茶飯事に浴びさせられていた挙句、男性更年期になってしまった、というお二人の告白・体験談の記事も有りました。以下のサイトにも赤星たみこさんご夫妻の 同じ話が載っていますね。

 

http://topicsnow.blog72.fc2.com/blog-entry-524.html

 

 ストレスの最大要因として殆どの方が挙げるのが人間関係だと思います。職場の他、不仲な夫婦、恋人同士、親子、隣人、などなど。私も自分のストレスの原因について、このサイトでは触れたくなかったのですが、LOH症候群を患う読者の方から

 

「職場でのストレスに長年苦しんでいる。」

 

「ついには退職してしまった。社会復帰は難しい。」

 

というお便りを頂いたため、私に話せる範囲で、自分のストレスについて記事を書くことにしました。

 

 要は、私の所見を読んで頂くことで、

 

「ストレスに苦しんでいるのは一人ではない。」

 

「ストレスに弱い、跳ね返す事の出来ないと言われる男性更年期障害(特にLOH症候群)を患う人たちだけではない。」

 

という事が解っていただけたら、と思います。

 

 そういう私も最近になってやっとLOH症候群のドン底からの回復の兆しが見え始めたので、こういうポジティブな事も言えるようになったのでしょうが、病状が日々悪化していた頃は、ちょっとしたストレスも跳ね返す事ができず、常にネガティブに、落ち込む方向に考え、思考の負の循環、気力の急降下スパイラルに陥っていました。ですから、お便りを下さったり、他に男性更年期障害・LOH症候群に対峙している方々の気持ちも十分理解できるつもりで居ます。

 

 私は自分のストレスを軽減する目的で、10年近く前から(つまり、男性更年期の症状がはっきり分かるようになった7~8年前よりちょっと前から)心理学の本などを多読したり、専門家の話を聞いたりして自分でも勉強はしていたのですが、職場での人間関係に関するストレス対策について言えば、どの本よりも以下のサイトが私には一番役に立ちました。

 

「いじめ駆け込み寺」

http://homepage2.nifty.com/zunou/bbs.html

 

 こういった独学の勉強を始めて5年近くが過ぎ、私が重度のLOH症候群であると診断される1年以上前(「自分のストレス・プレッシャーが人生で最大値に達した」と感じていた 2009年~2011年頃)からこのサイトにお世話になっています。

 

 上記のサイトでは、「アンバランスな人間関係がなぜ起こるのか?」について、そのメカニズムを 元自衛官のサイト管理人(著者)の視点から 内部告発(?)的 に 解りやすく書かれています。

 

 この方の話によると、自衛隊はイジメの巣窟だそうで、自殺者も結構居るのだそうです。最近も 新人の自衛官を先輩が集団でいじめて死に追いやった、という原告・両親の主張に関し、自衛隊側が組織ぐるみで事実関係を隠ぺいしている、などと メディアで取り上げられていますが。自衛隊以外の、普通の会社や学校での事例と、その時の集団心理も登場します。

 

 上記のサイトでは 特に、「人間のネガティブに考えは集団に伝播しやすい」「いじめなど 理不尽と思える状況がなぜ自然発生してしまうのか」といったような 「世の中 なんでそうなるのか」という理屈やメカニズムは実感をもって解るようになるのです。しかし、どんなに理解が進んだとしても、状況を変える事、そのために自分が行動を起こすことは 少なくとも私には とても難しい、というのが感想です。それでも いろんな事例が取り上げられていますので、各自の置かれた状況を 少しでも客観視するには役立ちます。もちろん、独断に陥らないように、他の書籍も読んで比べてみる事、複数の方、出来れば専門家に相談する事を強くお勧めします。

 

 ただ、私が 重度のLOH症候群であると解ってから、自分の人間関係も含め、人間同士の 力関係や集団心理、感情の流れには男性ホルモン(テストステロン)が深く関与している事を知りました。個々の力関係と男性ホルモンの関係については、同じことが サルや犬など、知性の高い哺乳類動物についても おおよそ 当てはまります。つまり、程度の差さえあれ、イジメや嫌がらせというのは 本質的に 『人間的な弱さ』である と同時に『 動物的本能』でもあるのでしょう。

 

 英語ですが、以下の本によると、人間の性格は男女ともに、主に5つのホルモンのバランスによって決定されるのだそうです。その一つ(積極性・攻撃性・性欲・ストレス耐性などを司るもの)がテストステロン(男性ホルモンの9割近くがこのタイプ)だそうです。残りの4つのホルモンは、やる気を与えるドーパミン【興奮・集中のホルモン、アドレナリンの先駆物質です】、快楽・安心感を与えるセロトニン、血糖値をコントロールするインスリン、協調性・母性本能を生むエストロゲン(女性ホルモン)だそうで、眠りを司るメラトニン、抗ストレスホルモンであるコルチゾルなど、他のホルモンについての説明も登場します。

 

 

 過剰なテストステロンのもたらす「攻撃性」のような本能を理性(脳の前頭葉)でコントロール出来る人も居るのですが、イジメ・嫌がらせ に走る者に若い人が多い事、感情論で解決する人が多い事などを考えると、脳内の(感情の爆発を司る)扁桃体のほうが(理性による感情の抑制を司る)前頭葉よりもパワーのある人が世の中には多いのだ、とこの数年考えるようになりました。頑固オヤジなど、古いタイプの日本人は感情的に考える人が多いですし、若い人(特に ゆとり教育を受けた世代、今の30歳未満の方々)にこのタイプが増えてきたと思います。2ちゃんねる、Youtubeなど、自分の思っている事(というよりも、深く考えずに閃いた事を)相手を傷つける酷い言葉を使って書けるようになったり、感情をそのままぶちまける場所が(ネットなどの仮想空間に)存在する、誰でもアクセスできるという、前代未聞の時代になってきているというのもあると思います。感情に揺らぐ若い人たちを「人生の多感な時期だから」と見守ったり、理解してあげるのも大切ですが、彼らのはけ口が行き過ぎて、ネットでヘイトスピーチのような物に走ったり(あるいはそういう物を吟味せずに読んで納得したり)、あるいは現実社会で感情のコントロールが出来ず、機嫌が良いかと思ったら、その数時間後・翌日は周りに八つ当たりしたり、個人を嘲笑誹謗する、といった人を自分の職場も含め、彼方此方で見てきました。中には(特に若い人、特に女性の場合)怒りまくったとおもったら、今度は泣き始めて周りの同情を求める人も居ます(このような人を、メロドラマに出てくる 感情の起伏の激しい 女性に例えて、英語でDrama Queenといいます。男性に対しては Drama King。アメリカだと、Drama Queen も Drama King も 高校・大学に始まり、会社など、大きな組織には必ず一人は居る、という物。本人は常に周りの注意・Attentionが欲しい、潜在意識では自信がないから こういった行動に出るのですが、周りは常にハラハラさせられるので、「どうやったら Drama Queen・Kingに関わるのを避けられるか」といった内容の本やサイトをよく見かけます)。心理学者(発達心理学)に言わせると、成人としての人格がまだ出来上がっていないからこうなるらしいのですが(これが20代どころか、30代、なかには50代にも こういう男女が居ますが)、ここまでひどい人でなくとも、多感な、怒りやすい、自己中心的な人は若い人を中心に増えていると思います。

 

 実際、前頭葉が十分に(成人としての十分な人格を持てるまで)発達するのには昔言われていた二十歳ではなく、最近では25歳位と言われていますし、学者によっては、今の若者は特に、30歳までかかる、という方もいらっしゃいます(確かに、ドラマや映画の潮流を見ていると、1970年代までは人生の多感な時期って高校の頃を指していたのが、今では大学生どころか、20代・30代の独身男女の事を指すことが多いですよね)。成人としての人格発達が遅くなるのは、平均寿命が延びたため、二十歳になっても独り立ちしなくてもよい、という社会の変化もあるのですが、最近の脳科学や心理学・教育学の研究によると、小さい頃から躾(しつけ)や(好きな物を食べるタイミングや量など)我慢をする事を覚えないと、前頭葉がなかなか発達しないのだそうです。

(注:前頭葉は発達していても、本能的な感情をつかさどる扁桃体のパワーの強い方は、扁桃体が暴走した時に前頭葉で抑える事ができないのだそうで、こうした人たちの中には マドンナ や Steve Jobs のように 野心的・自己中心的な性格や 意地の強さを成功に持って行ける極少数派の人も確かに存在する反面、周りは振り回されてヘトヘトになったり、辞職したりするそうです。周りが付いていけずにどんどん辞めていくことで有名だった Steve Jobs の 伝記扁桃体パワーの本などに詳しく載っています)。

 以下の話は、ちょっと本能的な話になりますので、理性で衝動や感情のコントロールが十分に出来る方(多分、少数派では?)には当てはまりません。

 

 人間は(上記の高等哺乳類も含め)性別や年齢に関係なく、相手のテストステロン値が自分よりも高いかどうか、回りよりも高いかどうかを、相手の体つき(背の高さ、大きさ、左右の対称性、筋肉の発達、骨格)や声(男女とも、テストステロン値が高くなると、声が低くなります)、汗などから匂う フェロモン、表情(元々の顔形の他、その時の顔つき)、体毛の量・分布などから、初対面であろうとも(無意識・直感的に)感じ取る事が出来ます。詳しくは堀江先生の御本や、ターザン誌などスポーツ・健康雑誌のホルモン特集などの記事をご覧になると良いと思います。洋雑誌ですと 英米版の Men's Health誌 や GQ 誌 に この手の記事が多いです。欧米では、新聞記事でもこういった性ホルモンと集団心理の記事がたまに掲載されますが、最近は日本の紙面上でも増えてきています。

 

 遊離テストステロンに代表される男性ホルモン値(以下  テストステロン) が高い人は、テストステロンが低い人に対して、(恐怖心が全く無く、相手が弱く見えるので)遠慮せずに思っている事をズケズケ言ったり、押しが強くなる傾向があります。最初はテストステロンの低い相手をからかったり、相手をネタにした冗談を言うようになる事から始まるらしいのですが、この関係がひどくなったり、長期化するとイライラや怒りなどの感情をぶちまける(ストレス解消 や はけ口の)対象になったり、いじめの対象にするのです。

 

 逆に、テストステロンの低い人はテストステロンの高い人に対して思っている事を言ったり、反論する事が出来ない傾向にあるため、この不釣り合いな人間関係のバランスを回復するのが難しくなり、1日、2日とその人と会う回数が増えるたび、アンバランスな力関係・人間関係が無意識のうちに築かれていくのです。これは男女間でも、若い人と年配の人の間でも(どちらの方向の場合にでも)起こります。例えば、

 

●親に反抗する、テストステロンの生産真っ盛りの10代~20代の若者(男子も女子も):

親のテストステロン<若者のテストステロン

の関係です。

 

●夫に従ってばかりの妻:

夫のテストステロン>妻のテストステロン

の関係です。

 

逆に

 

●妻の機嫌をいつも伺う夫:

妻のテストステロン>夫のテストステロン

の関係です。

特に、加齢に伴う男性ホルモンの減少により、60代の男性にこの傾向が強いです。このホルモンのバランス関係が更に進むと、上記の 赤星たみこ さん御夫妻の事例(夫を嘲笑誹謗する妻)のようになるのでしょうね。

 

 女性の場合も「肉食系女子」に代表されるように、10代~20代にテストステロン値が高いのですが (注:女性の場合も、性欲や陰毛の形成はテストステロンによるものです)、更年期を迎え閉経すると、女性ホルモンが激減するので、男性ホルモンが優位になって男性的な考え方になり、夫が優勢だった立場が逆転し、熟年夫婦になる頃(例えば60歳になる頃)には妻の発言力・行動が優勢になったり、熟年離婚の原因としてメディアでも取り上げれています。これに加え、最近では若年性更年期障害というホルモンのアンバランス(女性ホルモンの低下による男性ホルモン優勢化)による諸症状(イライラ、疲れ、不眠、発汗、のぼせ など)を訴える20代の女性が急増しています。

 

 また、女性の場合、テストステロンの量は同世代の男性の半分程度ですが、男女ともに個人差が大きいため、平均的な男性よりもテストステロンが高い女性(更年期障害ではない健常者)も結構居て、管理職など積極的・アグレッシブな女性にこの傾向が強いそうです。また、性格的に男勝りの女性のテストステロン量は、おとなしい(草食系の)男性のテストステロン量と変わらないといいますから、女性管理職による(男性も含めた)部下や同僚のイジメ・嫌がらせが多いのも、うなずけます。

 特に 若い時にアグレッシブな女性が多いのもテストステロンの高さ(加齢に伴うテストステロン分泌低下が始まる前の状態)が関係しています。逆に、平均的な女性よりもテストステロンが低い男性も沢山居るわけで、いわゆる草食系男子や、私のように LOH症候群を患う男性も含まれます。

 

 男性の場合に話を戻すと、加齢によるテストステロンの減少により、人間関係の立場上、攻めから守りへ、強者から弱者へ移行していきます。堀江先生の御本「ホルモン 力(りょく)」によると、同じ小中学生の子供に対し、父親が厳しく、祖父が甘いのは、このホルモンのバランスの関係が影響していると言います。つまり、

子供のテストステロン<父親のテストステロン、

父親のテストステロン>祖父のテストステロン、

子供と祖父のテストステロン値に関しては、年齢などにより

子供<祖父 の場合も、子供>祖父 の場合もあります。

 

 LOH症候群など、男性更年期がひどくなると、加齢に伴うテストステロンの減少が緩やかではなく、急降下になるので、30代~40代であっても テストステロンの(無意識下の)心理戦において、60代どころか70代~80代の老年期の男性の精神力が脆いように、弱者の立場に落ちて行くのです。

 

テストステロン―愛と暴力のホルモン
クリエーター情報なし
青土社

 

 加齢に伴ってテストステロン値が下がるのとは逆に、テストステロン値が長期間にわたり上昇していく場合があります。それが10歳を過ぎたあたりから20代半ばにかけての男女です。男性の年齢とテストステロンの関係については、このサイトでも取り上げていますが、女性に対しても第二次成長期にかけて、テストステロン値が急激に上昇し、20代半ばでピークを迎えます。

 

 第二次成長期を迎えると テストステロンの分泌量が急増し、中学・高校と イジメ が増えてくる、というのが単純で解りやすい 例です(ただし、いじめっ子の方がテストステロンの分泌量が低かった、というアメリカの研究報告もあります)。これは 社会人になっても、職場でも然りで、一般にテストステロンの高い人(というよりも、高すぎる人)は威圧的で時には暴力的である、というのがアメリカを初めとする欧米での一般イメージです(ただし、以下のビデオの講演にあるように、テストステロンの高さだけではなく、その人の育った環境も重要な要因になっているそうです)。

 

 

 こういったテストステロンのアンバランスがあると、 最初は個人攻撃的な冗談に始まり、それが ゴシップや陰口になり、更には 仲間外れ や デマなどへと 雪だるま式に 肥大します。いじめる側は直接手を下して懲罰を受けたくないから、小中学生に限らず、大学生・社会人でも、目に見えないタイプの「根も葉もない噂」(英語でいうGroundless Rumor)に発することが多いです。そうやって、懲罰・解雇をされずに、周りの意見を操って「職場のいじめ」へ発達していくのですが、この いじめ・いじり(イビリ)・嫌がらせ の様式(個人対個人から、個人対集団へ)については、冒頭のサイト「いじめ駆け込み寺」で詳しく分析されていますし、早期発見が重要です。私も今思えば、黙って反論しないのではなく、きちんとその場で(相手の記憶がおぼつかになったり、言い訳される前に現行犯で)抗議をしておくべきでした(上司に対しては難しいのですが、言い方次第ですし、自分は不快である、という事を相手にきちんと知らせる必要があります。いじめ・イジリをしている人たち本人にはいじめをしている実感がない場合が大半で、「冗談だ」「指導だ」と言い訳されます)。英語ですが、以下の本が役立ちます。

 

 

 本来なら、そこまで酷くなる前に、まだ些細なうちに、反論したり、弁明する(理想的には きちんと抗議する)のが良いのですが、そういう「からかい」や「いびり」「いやみ」「陰口」を放置しやすい(反論しない、できない)のが、テストステロンの低い人の特徴なのです。これは男性の場合にも女性の場合にも当てはまります。私もそれが(男性の場合には)男らしさ、(女性の場合には)女らしさであり美徳であると思っていました。いや、勘違いしていました。その無知な考えが LOH症候群のようなストレス症の形で、心も体も蝕むのですから。そういう意味では、この問題は男性更年期(LOH症候群)の男性だけでなく、おとなしいタイプの女性や鬱 を患っている方にも十分当てはまると思います。

 

 ここが一番大事な所なのですが、この点を、つまり(ホルモンのバランスが相手との関係にもたらす)自分の弱さをきちんと理解していないと、ストレスを避けるために職場や環境を変えたとしても、また同じような人間関係に陥るリスクがある、という事に気付いて下さい。解りやすい例で説明すると、DV(家庭内暴力)を夫から受けている女性は、なんとか離婚まで持って行き、再婚に漕ぎ着けて、また新しい生活をスタートさせたとしても、新しい家庭でDVを受けてしまう。酷い人は、2度、3度と再婚したのに、DVの繰り返しになってしまうそうで、これには上記のホルモンによる2者間の(イジメやイビリの)力関係の他、「テストステロンが高い人」と「テストステロンの低い人」に引き寄せられる、という関係があるからです。前者は自分の言う事を聴く人、指示に従う人、好き勝手にさせてくれる人を求めますし、後者は自分を守ってくれる人を探す、というのが理由です(以下の本を参照)。前者が男であっても女であっても、男女間でも、男同士・女同士でも起こります。

 

モラハラ&DV夫の「怒り」「イライラ」を消す方法
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メタモル出版

 

 テストステロンの高い(自由気ままに生きたい、積極的な)女性 が テストステロンの低い男性(妻の自由な生き方を黙認してくれる)を 好む 典型例として 昨年2月頃にあちこちのサイトで紹介されていたのが、ヒラリー・クリントン と ビル・クリントン夫妻です。

 

http://bigthink.com/videos/why-the-clintons-are-married

 

 こういった「歴史の繰り返し」を防ぐには、自分のホルモンバランスを変える事。男性更年期・LOH症候群を患っている方であれば、テストステロン値を上げる努力を怠らない事です。そして、自分の弱い性格を変えようと努力し、ストレスに少しでも打たれ強くなるしかない、と思います。誰も自分を守ってくれないのです。最後には自分で自分を守るしかありません。

 

 実際、私の友人の女性(知性に溢れ、仕事もバリバリこなしている方)が、誠実でおとなしい性格が逆に付け込まれてしまったのか、私と 同じような状況で長年苦しんで居た時期がありました。数か月前ですが、彼女の仕事を私が(自分の専門分野に関する事に関連した内容だったため)ボランティア的に手伝っていた事がありました。夕方以降の隙間時間を見つけて、たまに会ったりメールを交換して手伝っていたのですが、私がお手伝いを始めてから彼女のプロジェクトが完全に終わるまで3週間近くかかったのです。ふとした事から 私が彼女に、私の返信・反応の遅さ、文書中のエラーなど、私の長引く不調を詫びるような形で、

 

「長年のストレスが原因で 重症の LOH症候群になってしまった」

 

と打ち明けました。

 

 その際に、彼女はあまり驚いた様子もなく、逆に彼女が以下のように告白してくれました。

 

「自分も人間関係のストレスの下で、長年悩んでいた。ずっと信頼していた人から突然怒りをぶつけられるようになり、それが日常化してしまい、自分は何に対しても ビクビクするようになっていった。遠くに住んで居て たまにしか会わない友人や家族に久々に会うと、士気が下がって調子の悪そうに見える自分の変貌に驚き、自分自身や頻繁に会う友人たちよりも先に自分の異変に気付いた。ストレスで自分の容態が悪くなる前に、遠くの友人や家族の意見を もっと早く受け入れるべきだった。」

 

 彼女のこの告白を聴いて、私が逆に驚いてしまいました。

 

 その2週間くらい後だったと思いますが、彼女から

 

「この本を読んでみて。私の助けになったし、あなたにもきっと役立つはず。」

 

と今年の3月末に 上記の洋書「The Bully at Work」を プレゼント に 頂きました。

 

 Bullyは「いじめ・いじめっ子」という意味ですが、本書では 職場の上司・同僚などが 最初は「いじり・いびり・イヤミ」程度で始まった事が、どのようにイジメに繋がっていくか、相手や職場の集団心理にどのように悪い影響をあたえるか、という事が書いてあります。また、イジメる側、ハラスメントを行う側の殆どは、自分がイジメやハラスメントを行っている事を気付かないそうです。同様に それに感化されて職場での(見えない)差別を行っている集団も 無意識に始めてしまうのだそうで、イジメられる側、ハラスメントの被害に遭う側も、相手からの罵声や身体的接触(軽度も含め、暴力・体罰など)が「見える化」したり、自分の症状などが悪化するまで気付かない(認めたくない、自分の弱さ、女々しさを認めるのが情けない)ので、気付いた時には手遅れだった、深刻化していた、というのが当たり前のように起こっています。アメリカ人の心理学者が書いて、あちらで売れている本ですが、日本をはじめ、いろんな国で、特にオフィス・ワークの現場で国籍や性別に関係なく当てはまるなあ、と考えさせられながら読みました。

 

 実は私、この本を最初から最後までじっくりと読んだわけではありません。心配した友人が、私にこの本を贈って頂いた今年の3月末というのは、私の士気が低く、テストステロン値が下り坂を転げ落ちているように下がるのを感じていた時期だったので、パラパラと拾い読みをしただけです。しかし、図やイラスト(ストレスを受ける様々なシチュエーションを伝えるマンガ的な絵)が多いために内容が解りやすく、メッセージは十分伝わってきました。元気になったら、今度は じっくり読んでみようと思います(特に、具体的な解決法の部分ですが)。

 

2013年9月27日に掲載

(2014年1月7日に 赤星たみこ さんご夫婦の話とテストステロンと暴力に関するビデオを追加しました)。 

 

追記2:上の本「The Bully at Work」ほど解り易い図やイラストはありませんが、英語が苦手、という方には以下の本がお勧めです。

 

他人を攻撃せずにはいられない人 (PHP新書)
クリエーター情報なし
PHP研究所
モラル・ハラスメント―人を傷つけずにはいられない
マリー=フランス イルゴイエンヌ
紀伊國屋書店
Q&A モラル・ハラスメント
橋本 智子,谷本 惠美,矢田 りつ子,熊谷 早智子,水野 紀子
明石書店